村田沙耶香さんの『コンビニ人間」を読みました。
3年くらい前に、芥川賞を受賞して
読書芸人でも話題だった作品をようやく♪
主人公の性格に共感するのは難しいけれど
「多数派」が普通とされる社会での
「少数派」の生きづらさにはすごく共感。
立場が違えば、同じ世界でも見え方が異なり、
自ずと善し悪しの評価も違ってくることを
極端な性質をもつ主人公で見事に表現しています。
私自身、この歳になっても子供がいない少数派。
とても大切なことを、さぼっているような扱いに
肩身の狭い思いをすることも、やっぱりあって、
みんな優しいけど、些細な無意識が刺さることが…
不妊治療よりも、出産・子育ての方が大変な分、仕方ない
「子供も産めない年増の女は、ムラのお荷物でしかない」
「ムラに貢献しない人間はね、異端者なんですよ」
~白羽さんの会話より~
「普通に」子育てしてる側から見れば「あちら側」の私。
確かに縄文時代だったらムラを追い出されてるのかな…
でも、別のところでは私だって無意識のうちに
「多数派」を振りかざしているのかもしれない。
謎の「普通」を押し付けていたかもしれない。
この作品はラストの印象が人によって違うそう。
「ハッピーエンド」と受け取るか
「バッドエンド」と受け取るか。
そこからも、その人の生き方や社会での立場が
浮き彫りになっておもしろいなーと思います。
主人公視点の前半と、他の人の視点が加わる後半で
見えてくる世界が徐々に変化する構成にも、拍手。
平易で読みやすい文章ながらも、
強く心に残る作品でした。
【今日の1日1捨て】
クッキー型。
水切りカゴに傾斜をつけるのに使っていたモノ。
ツリー型は、ステンレスのがもう一つあるので
こちらは手放します。
*おすすめテーマ*
十五夜から1日遅れの満月の昨日。
一瞬だけ10位になった奇跡の夜☆
いつも本当にありがとうございます。